睡眠とアルツハイマー型認知症
認知症の代表疾患の１つでもある、アルツハイマー型認知症。
アミロイドβという物質が脳内に産生、沈着していることが発症と関わっていると言われています。
それと睡眠はどう関係しているのでしょう。
ある報告では、睡眠によって、アミロイドβの量が低下するとされています。睡眠によって、老廃物が排泄されるということです。
寝ている間に脳内がきれいに掃除されるイメージです。
そこで逆に、徹夜をしたら、アミロイドβはどうなるのか？ということをヒトで検討した報告がありました。
対象となったのは20人の平均年齢40歳の方々で、1回目は普通に寝た後、2回目は徹夜した後、画像検査でアミロイドβの蓄積を比較しています。
たった一晩の徹夜だけで、ほぼ全員に、アルツハイマー型認知症と関係する海馬などにアミロイドβの蓄積が認められました（20人中19人！）。
ただし、それ以上のことを述べることは困難であり、報告でも、今後の研究の“予備的な”結果として、睡眠がアミロイドβ沈着に負の影響を及ぼすと述べています。
日中は外に出て太陽の光を浴びて運動し、夜はよく眠るというメリハリのある生活を地道におすすめしていきたいと思います。
Arch Neurol. 2012; 69: 51-58. PNAS . 2018; 115: 4483-4488
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