身体の動かしにくさなどの運動症状を呈するパーキンソン病。そんなパーキンソン病の方も様々な睡眠障害を併せ持つことが多いものです。

原因も様々であり、画一的な方法では解決しません

パーキンソン病の方の代表的な睡眠の問題として、

  • そもそもの身体の運動症状からくる睡眠障害(寝返りしにくい等)
  • 昼間の過度の眠気を生じる睡眠障害(昼間に眠くてたまらない)
  • 夕方、夜になるとなぜか足を動かさずにはいられなくなる睡眠障害(むずむず脚症候群)
  • 夜、夢を見ているときに、大声を上げたり、壁を叩いたりする睡眠障害(レム睡眠行動異常症)
  • 睡眠中に繰り返し呼吸が止まる、または浅くなる睡眠障害(睡眠時無呼吸症候群)
  • 抑うつなど、気分障害による不眠

などが挙げられます。

また、③のレム睡眠行動異常症については、パーキンソン病の発症リスクとも関係するという報告もあります。頻度としては30%~64%合併すると報告されています。また、レム睡眠行動異常症をもつパーキンソン病の方は、認知症を将来的に約14倍合併しやすいとする報告もあります。

また、睡眠障害は本人が気づかないことも多く、ご家族からの報告や、入院中の夜の状況から明らかとなることも多いものです。

外来の時など遠慮なくお尋ねください。

Sleep Med 2013; 14: 131-135.

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