以前、「のどがいたい」と症状の紹介をしました。今回は「のどがいたい」と症状をきたすものの一つ、扁桃炎・扁桃周囲膿瘍について。

「扁桃腺(へんとうせん)もちだから熱を出す」とよく耳にします。この扁桃腺の正式名称は口蓋扁桃(こうがいへんとう)です。

口を大きく開けて左右に梅干しの種のようなクルミのような形をしたものがこの口蓋扁桃です。

大きさは人によって様々です。見えにくい方から口を開けたら左右からせりだし、のどの奥が全く見えないという方までおられます。

口蓋扁桃が大きいからといって熱をだすものではありません。急性扁桃炎(きゅうせいへんとうえん)は口蓋扁桃に白いプツプツとしたものがついていることが多いです。症状は38度以上の高熱、のどがいたく、つばを飲み込むこともできない、頸のリンパ節がはれて痛い、炎症の程度によって食事はもちろん、水分もとれない方もおられます。治療は安静と抗菌薬投与です。

次に、扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)です。口蓋扁桃のみの炎症ではなくその周囲に炎症が拡がり、膿瘍(のうよう)がつくられた状態です。急性扁桃炎とほぼ同じ症状ですが、のどの痛みが非常に強く、口が開きにくい、しゃべりにくい、つばを飲み込むことができないため口からつばを出すなどの症状は扁桃の周囲にまで炎症が拡がった症状です。膿瘍形成まで至っている場合は安静・抗菌薬投与のみならず、溜まった膿を外に出してあげる事が必要です。この膿を外にだすことを切開排膿術といいます。局所麻酔のもとに行います。

のどが痛い、高熱があるなどの症状があるときには早めの病院受診をおすすめします。

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佐賀県嬉野市の樋口病院
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